会話のなかで「幼稚園生」と言ったら、「幼稚園生は間違いだよ。幼稚園児って言わないと」と注意されたという方もいるみたいです。
本当に「幼稚園生」という言い方は間違いなのでしょうか?気になる方のために、詳しく解説していますよ!
「幼稚園生」よりも「幼稚園児」という言い方のほうが一般的
「幼稚園生」って言葉、「幼稚園児」が出てこなくて使われるんだろうけど聞くとすごいもやもやしてしまう
— 差し歯 (@348twit) August 18, 2023
まず結論からいいますと、「幼稚園生」よりも「幼稚園児」という言い方のほうが一般的です。
その根拠は学校教育法における以下の呼び方の区分から来ています。
- 幼稚園→園児(幼稚園児)
- 保育園→園児(保育園児)
- 小学校→児童(学童)
- 中学・高等学校→生徒
- 大学・短期大学・専門学校等→学生
初等教育を受けている者、つまり小学生は「児童」。中等教育を受けている者、つまり中学生・高校生は「生徒」。
高等教育を受けている者、つまり大学生や短大生、高専生などは「学生」となります。
そして、学校教育法においては幼稚園に通っている段階は就学前教育の段階です。
広辞苑で【生徒】【就学】の意味を調べると、以下のように明記されています。
【生徒】…学校などで教育を受ける者。特に、中等学校(中学校・高等学校)で教育を受ける者。小学校は児童、大学は学生という。
【就学】…①教師に就いて学問を修めること。②学校に入って学童生徒となること。「―児童」
上記を見るとわかる通り、【生徒】も【就学】も、義務教育を受ける小学校以上からを指すので、就学前教育の段階にいる幼稚園児を生徒とは呼ぶのは少し違和感があります。
そのため、「幼稚園生」というよりも「幼稚園児」というほうが一般的というわけなんですね。
「幼稚園」も学校だから生徒に含まれる?
じゃあ「幼稚園生」は間違いってことでいいんだよね?というと、必ずしもそうとは言い切れません。
なぜなら、幼稚園は学校教育法に基づく「学校」と定められているからです。
辞書には、生徒は「学校などで教育を受ける者」の意味もあるので、幼稚園児も学校で教育を受ける生徒、つまり「幼稚園生」と言っても間違いではないということになります。
事実、今では「幼稚園生」という呼び方は浸透しており、「幼稚園生」を間違った言い方と指摘するひとは減っています。
なので、「幼稚園児」のほうが一般的かもしれませんが、「幼稚園生」という言い方が絶対にダメということにはならないのではないかと思います。
まとめ
本記事のポイント
- 「幼稚園生」よりも「幼稚園児」という言い方のほうが一般的。
- 現在は「幼稚園生」という言い方も浸透しており、使っても間違いではない。