女の子の名前をつける際に、使われることも少なくないのが『愛』という漢字です。
愛子や愛佳といった名前はそのまま『あい』と読ませるのでわかりやすいですね。
でもなかには、愛を『あい』ではなく『な』と読ませることってできないのかな…?と考えている方もいるのではないでしょうか。
そこで、本記事では『愛』を『な』と読むことはできるのか、法律的な観点からも詳しく解説していきたいと思います。
『愛』を『な』と読ませることは可能です
まず結論を言うと、『愛』を『な』と読ませることは可能です。
人の命名について定めている法律は「戸籍法」ですが、戸籍法においては、命名のルールについて
「子の名には,常用平易な文字を用いなければならない。」(50条)
という定めのみ。
つまり、名前の読み方については特に法律上に定められていません。
なので、
・男 (あだむ)
・夢見(ろまん)
・姫星(きてぃ)
などの、いわゆるキラキラネームもまかり通るんですね。
『愛』を『な』と読ませるのは当て字。本来の正しい使い方ではない。
『愛』を『な』と読ませることは可能と言いましたが、本来の正しい使い方ではありません。
いわゆる当て字になります。
※
当て字(あてじ、宛字)とは、字の本来の用法を無視して、当座の用のために異なる語の表記に転用した漢字などの文字。字を当てるのではなく、代わりとなる字を充てるので、充て字と表記されることもある。
※ーウィキペディア(Wikipedia)より引用ー
もちろん、当て字が必ずしもダメというわけではありません。
実は「珈琲(コーヒー)」なども当て字ですが、
今では「珈琲(コーヒー)」という読み方が浸透しているので、それを正しい使い方じゃない!という人はいないですよね。
あまりにも奇抜な当て字で名前をつけるのはやめたほうがいいと思いますが、
『愛』を『な』と読ませるのは、「愛娘(まなむすめ)」の『まな』から『な』だけ取っているので、
昨今のものすごいすごいキラキラネームの当て字と比べるとまだわかりやすいです。
・愛菜(まな)
・心愛(ここあ)
・愛美(あみ)
上記のように、愛は『な』のほかに、『ま』『あ』と読ませる名前も増えています。
ただ、繰り返しになりますが、愛を『な』『ま』『あ』と読ませるのは本来の正しい使い方ではありません。
子供の名前に当て字を使おうと考えている方は、その点を理解したうえで慎重に使うようにしましょう。
まとめ
- 名前の読み方については特に法律上に定められていない(要はなんでもあり)。
- 『愛』を『な』『ま』『あ』と読ませるのは可能だが本体の正しい使い方ではない。